『アールデン系 第8弾』

〜〜鳩の魔術師〜〜
アドリアヌス・ファンデウェーゲン
(Adrianus van der Wegen)
鳩舎の紹介

 A.ファンデウェーゲン鳩舎は、オランダ最強の長距離鳩舎のひとつである。1000kNレースで総合11位内4回の『ランメ』、その姉妹でダックスN総合優勝鳩の『ダックスの雌』、ランメの直子でバルセロナN総合優勝の『ド・バルセロナ』、更に1000k19回参加のうち13回入賞の『ド・52』といった超銘鳩の血統は他に類がない。現在は2人の息子が継承している。2人の息子は兄のアントンとルーシー夫人、弟のジャックである。今回のコンテンツでは、2人の息子たちが現在活躍するに至る主要な鳩を作り出した父のアドリアヌス・ファンデウェーゲン鳩舎について紹介する。

今まで取り上げてきた鳩舎は、いずれもアールデンピジョンの血が流れてる。ファンデウェーゲン鳩舎の基礎鳩は有名な『オードドファーチェ』である。まず、『オードドファーチェ』の血統構成を紹介し、アールデンピジョンの血の流れを見てみたい。


 *血統書の引用はアールデンブックより*

母親の”Bontje Aarden”は、ヤン・アールデン作の50年生れ37384956と異母兄弟姉妹の関係にある。また、”Bontje Aarden”の全兄弟姉妹には多くの優秀な種鳩がみられ、『オードドファーチェ』がアールデンピジョンの血を色濃く受け継いでいることが推察される。
 『オードドファーチェ』は無記録で種鳩となったが、全兄弟の”Tien”の翔歴を以下に記す。

                                            
”Tien”(H56-472110)の翔歴]】

1958年 サンバンサン 75位/10621羽中
1959年 ダックス  550位/3710羽中
1960年 サンバンサン 34
位/8494羽中
        ダックス  170位/3142羽中
1961年 サンバンサン 
57位/3543羽中
        ダックス  138位/3080羽中
1962年 ダックス   61位/4595羽中
1964年 サンバンサン
766位/3897羽中
         ダックス       51位/2949羽中

〜〜引用はアールデンブックより〜〜

 以上  2003.7.26(土)


  *第2回は『A.
ファンデウェーゲン鳩舎』の血統を構成する2つの基礎交配を紹介します。まずは基礎交配Aをご覧下さい。
(参考文献は、
PigeonParadiseサイトのAdrianus van der Wegen1995CH誌2月号、アールデンブックより)

基礎交配A H58-314753 BCOud Doffertje)× H55-497392 DCOude Donkere Duivin
   Oude Donkere Duivinは、M.ファンメーア作でダックスN3801羽中11位、サンバンサンN4177羽中5位の翔歴をもつ鳩である。

基礎交配B  H58-314753 BCOud Doffertje)×  H57-704975 BCOude 75 Duivin 
    Oude
75 Duivinは、アグトマール作で有名な“ド500”の全姉妹になる(詳細コンテンツ「P.ラーズローム鳩舎」を参照)。

a H59−179376 BC ♀ De“Dax Duivin”
     1000K6回入賞の内
  Dax nat.1位 2947羽中  

b H60−252162 BC ♀ De“Lamme”
  1000K9回入賞の内
  St.Vincent nat.6位 7355羽中
  Dax nat.10位 4595羽中
  Dax nat.7位 3395羽中
  Dax nat.11位 2949羽中  

c H59−179386 BC ♂ De“86”
  1000K10回入賞の内
  St.Vincent nat.12位 7355羽中
  Dax nat.19位 2949羽中
  Dax nat.34位 3395羽中
  St.Vincent nat.80
  St.Vincent nat.86  

d H60−252161 BC ♀ De“Zuster Lamme”
  1000K8回入賞の内
  St.Vincent nat.43位 5869羽中
  St.Vincent nat.28  

e H59−179393 ♂ De“Augouleme”
  1000K11回入賞の内
  St.Vincent nat.84  

f H60−252171 BC ♂ De“71”
  1000K6回入賞

〜〜平成15年8月3日(日)〜〜

   *第3回はA.ファンデウェーゲン鳩舎』の血統を構成する基礎交配Bを紹介します。
(参考文献は、
PigeonParadiseサイトのAdrianus van der Wegen1995CH誌2月号、アールデンブックより)

g H64−1096152 BC ♀ “De 52”
  1000k19回入賞の内
  Bergerac   nat. 2位 5168羽中
  Dax        nat.35位 3228羽中
          
   nat.39位 2969羽中
             nat.68位 4287羽中
  St.Vincent nat.76位 7640羽中

h H64−1096168 BC ♂ “De Schrale”
  1000k5回入賞の内
  Bergerac   nat.56位 5168羽中
  Dax        nat.25位 3228羽中
  St.Vincent nat.94位
 

i H65−2023856 BC ♀ “Oud Donkertje”
  1000k3回入賞の内
  St.Vincent nat.44位
 

j H65−2023874      “De 74”
  
1000k8回入賞の内
  Bergerac   nat.14位
 

k H64−1096151 BC ♂ “De Witpen”
  1000k9回入賞(De52の同腹)。
  直子にルフェック

〜〜平成15年9月20日(土)〜〜

   *第4回はファンデウェーゲン鳩舎』から流れて他鳩舎で活躍した例を紹介します。
(血統は
『銘鳩写真大集’78』(チャンピオン社)を参照して作成しました

 コンテンツヤン・アールデン系*第5弾:”ファンゼルデルン兄弟鳩舎”でも触れていますが、ウェーゲン作の65−2028730 BC ♂ は後にヤン・ツ・パスへ渡り、”ダフィヤ””クラインチェ”の全姉妹や異母兄弟がヤン・ツ・パスからファンゼルデルン兄弟へ流れて活躍鳩を多数輩出しています。
 自鳩舎のみならず、他鳩舎に渡ってもその血が途絶えることなく活躍鳩を輩出しているところにウェーゲン鳩舎鳩の偉大さを伺うことができます。

 さらに、オード・ドファーチェの直子を導入し自鳩舎の基礎鳩とし、活躍し続けている代表的な鳩舎を紹介したいと思います。それはアルベール・シモンズ鳩舎です。シモンズ鳩舎については後日詳細にコンテンツを作り紹介したいと思っていますが、ドード・ドファーチェの自身孫交配で作出された直子がシモンズ鳩舎の躍進を支えました。以下にその血統構成を記します。


(参考文献:上記の血統は1988年 チャンピオンダイジェスト6月号を参照)

 以上4回に渡りA.ファンデウェーゲン鳩舎』を紹介しました。現在はご子息の兄のアントンとルーシー夫人、弟のジャック氏が同ラインで活躍しています。現在の活躍鳩並びに血統は他の書籍に委ねたいと思います。

             〜〜 平成15年11月12日(水) 〜〜